有償リクエスト 掃き溜めに蜜 単発/読切 六月の夜の闇が、じっとりと影を踏む。 午後八時、家路につく少年の足取りは酷く重い。ありもしないぬかるみに踏み入っている心地すらした。 予備校から遠ざかっていくにつれ、歩道に面した建物が減っていく…