要素:SF
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《電脳の空と海に沈む》 眼前に広がる鮮やかで透んだ青。その中へ飛び込み、奥へ、奥へと進んでいく。肌に感じるのは流れる水の冷たさ。私は水の中を飛んだ。手を動かさずとも、足をばたつかせずとも『奥へ行きた…
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《人間じみた電脳の呟き》 視界一面に広がる無機質なスカイブルーが目に刺さる。ヘッドマウントPCに搭載された有機ELディスプレイの発色は、液晶より格段に良く、美しくもあるが、しかしながら決して目に優し…
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まばゆい銀色で覆われた半球状の神世界ドォムは、地上から眺め、想像していたよりも、遥かに美しい場所であった。 見る者に圧倒的美を感じさせる要因の最もたるは、この場所に直線が存在しないことだろう。通路…
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天は無慈悲で、そして残酷だ。 そもそも天とは何であるのか。神か、はたまた世界の創造主であろうか。どちらにしてもそれはとても曖昧で不確かな存在である。 私は許せなかった。 そんな不確定な存在に、…
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西暦2315年、人類は地球を捨てた。 月面に幾多のコロニーを築き、そこへと移住したのだ。 それから更に300年経った今では、その理由を知る者は誰もいない。 歴史書によれば、放射能汚染説が有力と…